芸術・文化支援サイト かるふぁん! -Fund for Culture-

企業メセナ協議会の
芸術・文化への寄付に関するポータルサイト

採択活動一覧

日本とポール・クローデル——クローデル生誕150年記念企画

活動情報

活動ファンド 助成認定制度
申請時期 2017年 第1回
活動地域 東京都
活動ジャンル 芸能、文学、演劇
活動者名 ポール・クローデル生誕150年記念企画委員会
活動名 日本とポール・クローデル——クローデル生誕150年記念企画
活動名(ふりがな) にほんとぽーる・くろーでるーーくろーでるせいたんひゃくごじゅうねんきねんきかく
実施時期 2017年 4月 20日 ~ 2019年 3月 31日
会場 実施場所:国立能楽堂、神奈川県立神奈川近代文学館、日仏会館
所在地 :東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1、神奈川県横浜市中区山手町110、東京都渋谷区恵比寿3−9−25
寄付金額 / 目標金額
330,000 / 2,493,380

活動完了報告

 2018年は、20世紀フランスを代表する詩人で劇作家かつ外交官でもあったポール・クローデル(1868年—1955年)の生誕150年にあたる年であり、これを機に日本で、①クローデル文学の愛好家の裾野を広げること、②クローデル研究の深化を目指す事業を行うことを目的にポール・クローデル生誕150年記念企画委員会は発足した。
 ①の目的のために2018年2月4日に、国立能楽堂にて金剛能楽堂財団による創作能「新作能面影〜ポール・クローデル『女と影』による」を上演を企画した。これはクローデルが滞日中に作成した「女と影」という舞踏劇を能に翻案したものであった。また県立神奈川近代文学館と共催し、文学展「生誕150年記念 詩人大使ポール・クローデルと日本展」を2018年5月19日より7月16日まで開催した。この文学展は、滞日中のクローデルの文学的な成果、社会的・文化的成果を包括的に来館者に理解してもらうため、クローデルが滞日中に制作した作品『聖女ジュヌヴィエーヴ』『四風帖』『雉橋集』『百扇帖』、卓越した日本論である『朝日の中の黒鳥』や日本を舞台にした戯曲「女と影」などの原稿の展示はいうまでもなく、日本人による翻訳作品、能や歌舞伎との関連資料、日仏会館の関連資料を展示した。期間中、4000人近い来場者があった。また展覧会に関連して、クローデルと日本に関する講演会、シンポジウム、作品上映会等も企画し、多数の来場があった。同展の図録に関しては、編集を水声社に依頼して、作成した。同時に文学展の関連企画として、5月20日、辻原登(作家・神奈川近代文学館館長)による講演「世界書物の系譜——繻子の靴はどこに行ったか?」、5月27日、中條忍(青山学院大学名誉教授)・山本泰朗(山内義雄令孫)による対談「詩人大使の創作を支えた山内義雄」、6月17日、芳賀徹(東京大学名誉教授)コーディネートによるシンポジウム「今に生きる前衛としての古典——詩人大使クローデルの詩集『百扇帖』をめぐって」、6月24日、渡邊守章(東京大学名誉教授・演出家)作の「薔薇の名」上映会、7月8日、根岸徹郎(専修大学教授)による講演と文学散歩「ポール・クローデルと横浜」などを行った。また日仏会館でクローデルの『百扇帖』のコンサートを11月1日に行った。
 ②に関しては、クローデルが創設した日仏会館と共催して、国際シンポジウム「ポール・クローデルの日本」を11月3日、4日の両日にわたって開催した。このシンポジウムでは、駐日フランス大使ローラン・ピック、芳賀徹名誉委員長、セシル坂井日仏会館東京事務所所長の挨拶、福井憲彦日仏会館理事長の基調講演の他、フランスからの3名のクローデル研究家、7名の日本人研究家、3名の在日フランス人研究家によって報告がなされた。これらの報告は水声社から論文集という形で、社会に公表することになっている。シンポジウムに関連する企画として、日仏会館で、10月1日、渡邊守章「クローデル『繻子の靴』講演DVD上映と解説」、10月4日、恒川邦夫(一橋大学名誉教授)「クローデルと中国——中国の空に耀く三つの星:クローデル、セガレン、サン=ジョン・ペルス」といった講演会を行った。
 こうした企画の他に渡邊守章演出『繻子の靴』の上演(於静岡芸術劇場、6月9日、10日)、シンポジウム「クローデルと極東」(於京都大学人文科学研究所、6月30日)、梅若研能会「よこはま能の会ポール・クローデル生誕150年記念公演」(於横浜能楽堂、7月16日)、ドミニック・ミエ=ジェラール(パリ・ソルボンヌ大学教授)「ポール・クローデルと〈象徴〉の詩的=霊的体系:聖母マリア、教会、聖書」(於首都大学東京、11月5日)、テレーズ・ムルルヴァ(クローデル研究家)「その女の名はロジィ——ポール・クローデルの情熱と受苦——ロザリーからイゼへ、クローデルからイゼへの手紙」(於日仏会館、12月18日)などの企画を共催・後援した。

Page Top
PAGE TOP