本事業では大阪市中央公会堂と東京文化会館での定期演奏会、計9公演を実施した。4月には大阪市中央公会堂と東京文化会館でテレマンの作品をバロック楽器を使用して演奏した。7月には大阪市中央公会堂でモーツァルトが実際に1783年にウィーンで行った公演の再現公演を、東京文化会館では高田泰治のチェンバロ・リサイタルを、それぞれ実施した。10月には大阪市中央公会堂で1829年にメンデルスゾーンが行ったバッハのマタイ受難曲蘇演を再現し、11月には東京文化会館でバッハ作曲「ブランデンブルク協奏曲」全曲公演を実施した。12月には毎年恒例となっている高田泰治リサイタル「バッハ作曲ゴルトベルク変奏曲」の公演を東京文化会館で実施した。1月には大阪市中央公会堂でメンデルスゾーンを取り上げた公演を、東京文化会館で首席チェロ奏者鷲見敏によるバッハ「無伴奏チェロ組曲」全曲公演を実施した。
コロナ禍で受けていた「文化庁・AFF2文化芸術振興費補助金」がコロナ5類でなくなり、開催は寄附や協賛金が不足し大変でしたが、公益社団法人企業メセナ協議会を通じてのご支援は、大変ありがたいことです。費用が不足の分は、参加アーティストや製作会社様、多くの皆さまのご支援ご協力を得て費用の圧縮を計り、なんとか開催することができ感謝しています。協賛のヤンマーホールディングス様のご好意で、東京駅八重洲口地下街の80画面でのデジタルサイネージの放映など、新会場での告知を積極的に行うことができ、地下からアクセスできる会場で、雨風の影響もなく、分かりやすい立地で、暖かい会場なのでお客様の滞在時間も長く、作品やイベントをゆっくりご覧にいただくことができました。
また、後援の東京都から、入江都議会議員のご来臨をいただき、「東京には芸術文化が不可欠で重要なもの」とのお言葉もいただき、新会場で素晴らしい点灯式となりました。
各界で活躍のアーティスト、デザイナー、画家、写真家、俳優、ミュージシャン、映画監督など幅広いジャンルの作品展示は、多くの来場者の集客につながり、アート作品を「観る」、そして、ワークショップ「光の箱」の楽しくアート作品をつくる喜びも芸術の普及啓蒙に多いに役立っているのを感じます。音楽イベントも今年は、10プログラムに増やし、多くの来場者の広がりに繋がりました。ますます「人と人とのコミュニケーションの大切さ」を感じる素晴らしい開催となりました。2024年は、東京駅八重洲側に屋外の作品も増やしたいものです。
ウェスティミラクル2022『久遠の彩り』公演に於いて『堺かるた唄』を堺シティオペラ声楽アンサンブルによる演奏で初演し好評を得、『堺かるた唄』は、堺シティオペラから人気の作曲家次郎丸智希氏への委嘱作品で、子ども達と混声合唱による大作で今回ために作曲者が新たに筆を加えた楽譜で歌いあげた。
「道成寺」和歌山に伝わる安珍清姫伝説が題材のオペラで、両作品とも地元・近隣の題材であるため、お客様になじみやすい公演になった。
この公演は音楽大学、大学院等を卒業、修了後間もない新進歌手たちを起用し、若手オペラ歌手を育成する事を主軸に捉えた公演です。
オペラ《偽の女庭師》の舞台にのるここで、本番に向けての意気込み、体(声)の調整方法等、本番だからこそ体験できることなど、オペラ歌手としての大きな成長へと繋がったと確信いたしました。
若手出演の公演でしたので、入場料金は抑えねばならず、企業メセナ協議会を通してご寄付を得られることは公演を運営する上で大変有難く、励みとなっております。
活動をしてみて
向ケ丘遊園・登戸地区での活動開始のための公演でした。
12月8日夜という日にちが、学生の試験などとぶつかり、近くの高校にご招待チラシを送付いたしましたが、集客に結び付けることが非常に難しかったです。
しかし、一般のコーラス参加者8名、国立音楽大学生6名と、今後につながる良い出会いとなりました。
極力経費を抑えるために、チラシ・チケット・プログラムなどは自分たちで作り、ティンパニは演者に持参いただきました。
寄付はいただけませんでしたが、向ケ丘遊園の店舗やギター教室をしている方々とも知り合うことができ、チラシも置いていただき、2024年の活動につながるご縁をいただきました。
今回は、厳しい演奏会となりましたが、次につながる道を得ることができました。