オペラ黎明期に先人たちが苦難の末に作り上げた、邦人作品を後世に残して行く為には、上演して披露し、作品に対する理解と造詣を深めてもらう事が必要となります。時代劇的な邦人作品を取り上げるにあたっては、時代物の衣装、和かつらが必要となり、ヨーロッパ言語圏の洋装の演目に比べ、床山・着付けスタッフの増員は避けられず、経費増から上演を見送られがちです。本活動では助成金を得られたことにより、オペラの入場料へ衣装、かつらなどの費用を転嫁することなく、入場料を全体的に低く設定し、市民モニター席や学生割引席、ティーンズ席の導入といった、一般のお客様だけでなく子どもたちまで含めた、より多くの幅広い層の方が本格的なオペラ公演を気軽に体験して頂ける機会となりました。また本活動の宣伝告知の一環とした無料コンサート（8/25 大阪府庁舎 5 階、正庁の間）を実施し、公演の告知を充実させることができました。
こういったことから、日本語による文学的作品と喜劇的作品の組み合わせによる稀少性の高いオペラ上演ということもあり、初日公演分については、完売するなど公演前からお客様の関心を集めることができ、ご来場頂いたお客様や音楽評論家の方からもご高評を頂いたことからも、本活動により、先人の創り上げた東西の文化の融合で生まれた「無条件の面白さ」を再現、提供することができました。
公演日：2017年9月23日（土）、24日（日）