オペラ「ニホンザル・スキトオリメ」の物語の舞台は、ニホンザル一族の王国。だれよりも美しくだれよりも賢い女王ザルは、じぶんの権力を永遠のものにしたいと強く願っています。家来のサルをはじめ、とりまきのサルたちも、サルの民衆も、みな女王のいいなり。そこへ、権力と民衆たちの真のすがたを見抜いて描きつくそうとする、一匹の絵描きザル「スキトオリメ」が登場して・・・。
オペラは、人間のナマの歌声とオーケストラの生音にのせて、昔も今も変わらない人間の姿を歌い上げる最強のエンターテイメント！すみだトリフォニーホール大ホールのすみずみまで届く、日本最高の歌手たちの強くしなやかで磨きぬかれた美声に、ホールの誇る素晴らしいパイプオルガンとオーケストラ、さまざまな楽器が加わって歌い上げる、スケールの大きな物語にご期待ください。

オペラの通常の編成、即ち歌手、合唱、オーケストラに加え、パイプオルガン、バグパイプ、リュート、リコーダーを要する大掛かりな作品と、同時に演奏するための小品をオペラ作曲者間宮芳生に委嘱。その世界初演も実現し、当初の計画から変更なく無事に終了した。
演奏会については、以下の音楽雑誌、専門新聞、音楽批評ウェブサイトに記事が掲載された。音楽の友/伊藤制子、オペラ・エクスプレス（web）、週刊オンステージ新聞/白石美雪、しんぶん赤旗/関根礼子、うたごえ新聞/小村公次、以上五つの媒体、各氏による批評である。各批評の内容は、20世紀の日本のオペラを代表するに相応しい内容と作曲技法、様式を備えた作品であるとの知見に集約される。
又、演奏のみならず、舞台上でのプレトーク、詳細な文献的プログラムの編集と無料配布などの他、CATV、SNSなどを活用して、来場できない方々へも作品内容、上演意義を広報して、音楽文化への理解浸透と関心の提起を図り、そのことでも多くの反響を得ることが出来た。