活動ファンド | 助成認定制度 |
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申請時期 | 2020年 第2回 |
活動地域 | 茨城県 |
活動ジャンル | 美術 |
活動者名 | アーカスプロジェクト実行委員会 |
活動名 | アーカスプロジェクト2020いばらき |
活動名(ふりがな) | あーかすぷろじぇくとにせんにじゅういばらき |
実施時期 | 2020年 4月 1日 ~ 2021年 3月 31日 |
会場 |
実施場所:アーカススタジオ他 所在地 :茨城県守谷市 |
【助成】令和2年度文化庁アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業、オランダ王国大使館、DutchCulture オランダ国際文化協力センター
【後援(AIR事業)】国際交流基金、駐日ラトビア共和国大使館
【協賛】全28者
【事業協力】医療法人直志会 袋田病院
【ネットワーク】Res Artis、 AIR NETWORK Japan
【運営】アーカスプロジェクト実行委員会
【プログラム内容】
1 アーティスト・イン・レジデンスプログラム
(1)公募によるアーティスト・イン・レジデンスプログラム(オンライン)
・招聘数:3組
イエヴァ・ラウドゥセパ [ラトビア]、オル太 (6人組) [日本]、ミロナリウ(クロディアナ・ミローナ&ユァン・チュン・リウ)[アルバニア&台湾]
・応募件数:527件(外国籍者487件、オランダ国籍、またはオランダを拠点とするアーティスト23件、日本籍者17件)、81の国と地域
・公募期間:4月1日~5月12日
・招聘期間:9月24日~12月17日(85日間)
①プログラム期間中のアーティストの活動
海外アーティストは、自身のリサーチテーマにあわせて、オンラインで情報収集や専門家へのインタビュー、日本のアーティストはそれに加えてフィールドワークをおこなった。
■イエヴァ・ラウドゥセパ
1972年制作の映画『惑星ソラリス』において、ソ連の映画監督アンドレイ・タルコフスキーが、東京の首都高速道路を未来の都市の風景として撮影したことに関心を持ち、当時の日本の建築ムーブメントや首都高の歴史について調べ、建築史家らへインタビューを行なった。
■ミロナリウ
大日本帝国統治時代の台湾において、日本人の育種家によって生み出された蓬莱米という米の品種とその歴史について、アーカイブを調べ、農業史の研究者へのインタビューなどを行なった。
■オル太
不定期に守谷市に通いながら、不耕作地を耕すプロジェクトのための候補地を探し、守谷の農家を視察したほか福島の土壌生態学者を訪ねて肥料作りのワークショップなどに参加した。
②プログラム期間中のイベント
Ⅰ オープニング・カンバセーション
開催日:9月27日 会場:アーカススタジオ+オンライン配信 参加者:31人
イエヴァ・ラウドゥセパ、ミロナリウをインターネットでつなぎ、オル太を会場に迎えて、アーティストたちの制作活動を紹介した。
Ⅱ オンライン・レジデンスプログラム活動報告会
開催日:12月12日 会場:オンライン配信 参加者:42人
アーティストの85日間のリサーチの成果を発表した。日英逐次通訳付きでオンライン配信することで、市民やアート関係者のみならず、海外へも発信することができた。
Ⅲ トーク「移動とアイデンティティをめぐって」(オンライン・レジデンスプログラム関連イベント)
日時:12月12日 会場:オンライン配信 参加者:63人
移動することが難しくなっているコロナ禍において、移動を繰り返しながら創作活動を行ってきたアーティストと小説家とともに、他者との出会いから生まれるアイデンティティや創作活動について対談をおこなった。
(2)海外のアート団体との連携プログラム〔エクスチェンジ・レジデンシー・プログラム〕
新型コロナウィルスの感染拡大の影響により実施を見送り。
(3)AIR活動の連携促進プログラム「AIR Bridge 2020」
これまでのアーカスの実績を生かし、他のAIR実施団体(医療法人直志会 袋田病院)と連携してAIR活動の運営に携わる専門人材の育成、運営ノウハウ等の情報共有機会を提供した。また、2回の非公開オンライン勉強会と1回の公開トークをとおして精神科医療とアート活動の知識の交換、両領域の関係づくりにおける課題や議論の共有を図った。
①コーディネーター研修・派遣
研修期間:9月3日-19日(リモート含む10日間)
派遣期間:10月1日-17日(リモート含む15日間)
派遣者発表:10月15日 会場:袋田病院 参加者:24名
②AIR勉強会 「袋田病院のアート活動紹介」
開催日:10月16日 会場:オンライン(非公開)
内容:都内精神科病院・都立松沢病院の医療関係者に対し、袋田病院の医療機関のおよびアート事業事例を紹介した。発表後、多くの松沢病院関係者が関心をもち、アンケートでの両病院のやりとりがなされた。
③AIR勉強会「精神科医療の歴史」
開催日:11月20日 会場:オンライン(非公開) 参加者:25名
内容:袋田病院に医療関係者に対し、精神科医によるプレゼンテーションを通じて松沢病院の歴史・日本の精神科医療の歴史を知る機会とし、意見交換をおこなった。古くからの松沢病院の医療における地域との取り組みや人権について、袋田病院医療従事者らと共有した。
④活動報告会 AIR Bridge 2020 −アートと医療の可能性をむすぶ− 公開オンライントーク「心をケアする技(アート)を考える」
開催日:12月4日 会場:オンライン配信 参加者:77名
共催:アーカスプロジェクト実行委員会、医療法人 直志会 袋田病院
内容:オンラインで実施した2回の勉強会を経て、互いの役割や、表現がどのような術となりうるのか、可能性や課題について議論を深める報告会となった。オンライン配信実施により、国内外から多くの視聴者の関心を集めた。
⑤アーカイブ動画配信 「心をケアする技(アート)を考える」
動画配信日:3月22日−28日 [7日間] 会場:YouTube配信 参加者:222名
内容:12月4日に行った公開オンライントークを編集し、限定公開でアーカイブ動画配信を実施した。
2 地域プログラム
「見る」「作る」「学ぶ」(3本の柱)をコンセプトに、地域住民が身近にアートを体験する機会の創出や、芸術と教育の融合により、次代を担う子どもたちの豊かな創造力と柔軟な思考力を育む事業を行い、生涯学習を通じた豊かな地域創造を目指す。
①ワークショップ「Retrace 一里を歩く」
開催日:10月31日 会場:アーカススタジオ、赤法花の一里塚、香取神社、その他守谷市内
参加者:19名
内容:日本が近代化するまで使われていた距離の単位、一里(約4km)を参加者と実際に歩き100年後の「一里塚」の形や意味についてそれぞれ発表した。参加者は徒歩以外の移動手段を選べなかった江戸の庶民の道ゆきを想像し、またコロナ禍が人々にもたらした「歩くこと」に対する考えの変化を共有した。
②HIBINO HOSPITAL(日比野美術研究室付属病院放送部)Vol.76 「つながりすぎないリアル」
開催日:11月15日 会場:アーカススタジオ・もりや学びの里、 清瀧香取神社(板戸井)
参加者:28名
内容:はじめから終わりまで、日比野と参加者が無言で呼吸を合わせながらさまざまなパフォーマンスを繰り広げた。学びの里を出て鬼怒川を渡ってたどり着いた清瀧香取神社の境内で、布を敷いて昼寝をしたりヨガをしたり、また布を結んで大波を作ったり、日比野の動きに合わせて次々と新しい光景を生んでいった。
③アートカレッジ
ディレクターやコーディネーターが現代アートと社会の関係をわかりやすく読み解く入門レクチャー・シリーズ。(全5回開催)
開催日:9月27日 現代アートは自己免疫力を高める? 参加者:10名
開催日:10月24日 地球をもっとよく見る術としてのアート 参加者:17名
開催日:1月16日 アートにおけるパフォーマンスの歴史 参加者:36名
開催日:2月6日 コレクティブとアート 参加者:45名
開催日:2月27日 パフォーマンスがつくるリアル 参加者:31名
3 アーカスアーカイブプロジェクト
27年間に及ぶアーカスプロジェクトの活動実績を可視化し、利活用するため4年にわたり整備したアーカイブ資料の閲覧ルール「アーカイブ・ガイド」公開後、活用開始した。コロナ禍により利用者は1名に留まった。また、アート&ソサイエティ研究センターアーキビストと検討を重ね制作した、アーティストファイルのラベル作成を概ね完了。過去招聘アーティストらの滞在後の活動資料やメディアクリッピングをファイリングした。アーティストファイルは115冊を超え、基本的に閲覧可能なファイル資料を整備し・収納した。
(1)調査・整理状況
調査・整理等対象:1994~2020年 (アーティストファイルのラベル作成・各ファイルへの資料収納)
(2) アーカイブズの利活用に関する情報提供
内容:アーカスプロジェクトによるアーカイブ資料の編纂と保管についての知識や整備・収納経験を活かし、アーカイブ担当が、依頼元の外部団体からアーカイブに関するヒアリング対応を複数回実施。