本年度は、チェコ、日本の他、韓国、ハンガリー、フランス、ポーランド、ドイツ、イスラエル、スロヴァキアから精鋭の若い音楽家を招いて開催させることができ、内容共に非常に満足の結果となりました。
今後は、次の20年の活動方針を見直し、より財政的安定をつくり、実行委員の個人的な負担をなくし、無理のない範囲で少しずつ音楽祭を大きくしていきたいと思います。
国際音楽祭ヤング・プラハを経験した若者から何名もの国際的な活躍を遂げる演奏家が育っており、大変喜ばしく存じております。このような形で国際文化交流に関われるのは幸いです。
貴会からのご支援にも心より御礼申しあげます。
国際音楽祭ヤング・プラハ
国際音楽祭ヤング・プラハは世界の若手音楽家の育成と若者の国際交流をテーマに、1992年、日本とチェコの共同文化活動としてスタートしました。 将来を嘱望される若手音楽家に音楽の都、プラハで、音楽愛好家の聴衆を前に演奏する機会を与え、演奏家として大切な経験を積んでもらおうというものです。また、同世代の志を同じくする若者同士が知り合い、友情を育む機会を与えようという趣旨の音楽祭です。
幸い、日本およびチェコ企業の温かいご支援、歴代の駐日チェコ大使、在チェコ日本大使をはじめ、ご関係の方々のご協力を戴き、音楽祭は創立以来1年も途切れることなく続いてまいりました。 今日ではチェコ屈指のユニークな音楽祭として、また日本・チェコをむすぶ民間、最大のメセナ活動として高い評価を受け、文化庁およびチェコ共和国の公的なご支援をいただいております。
この音楽祭をチェコ実行委員会代表として育成、発展に尽力された、元スメタナ・クァルテット メンバー、故コツテツキー氏は、その功績により、日本国政府から勲三等瑞宝章の叙勲を受けました。
その後、作曲家ドボルジャークの曾孫子で世界的バイオリニストの故ヨゼフ・スーク氏が代表を引き継ぎ、現在はピアニスト岩崎 淑が代表を務めております。
国際音楽祭ヤング・プラハでは22年間で、世界35カ国以上から1,400 名を越える才能豊かな若者が集い、プラハとチェコ各地において音楽の祭典を繰り広げてきました。
日本からは約100名の将来を嘱望される若い音楽家がヤング・プラハの舞台を踏み、その実体験をバネに国際的な演奏家として活躍しています。また合唱団やオーケストラを含めると、延べ1000名を超える日本の若者たちが、それぞれの人生の1 ページに忘れがたい思い出を綴っています。