歴史は古くその起源は江戸時代に遡るもことが出来る。しかし現在、この鹿芝居に取り組んでいる落語家（達）は稀である。鹿芝居とは噺家の芝居を洒落た呼び名。普段、接する落語は耳で聞いてそのストーリーを想像する。鹿芝居は落語家達が落語演目を衣装を羽織り、鬘をかぶり、化粧を施し役者を演じるお芝居である。さしずめ＜観て楽しむ落語＞である。落語家達が役者としてはプロでないものの、落語家達の専売特許である政治風刺や時代の流行を巧みに取り入れた茶番的要素も兼ね備えた落語劇は娯楽でもある。勿論、真剣に芝居する姿は観る者の心を打つ人情噺が多い。今回の演目は「井戸の茶碗」。＜観る落語＞鹿芝居の保存・継承に尽力する金原亭馬生、林家正雀、蝶花楼馬楽、古今亭菊春、金原亭世之介、金原亭馬治、金原亭馬吉、林家彦丸（敬称略）の活動にご支援の程宜しくお願い申し上げます。