音楽大学を卒業した声楽家や、普段優秀なイタリア人の指導をうける機会が少ないオペラ歌手のために、イタリアをはじめ世界的に活躍されているコレペティトールの高崎三千氏を招聘し、モーツァルトオペラの最高傑作の一つである｢ドン・ジョヴァンニ｣（W. A.モーツァルト作曲）のマスタークラスを実施致します。マスタークラスの最終日には公開オーディションを実施し、厳選に選考されたキャストによるオペラ公演を11月25日（水）・26日（木）に吹田市文化会館メイシアター中ホールにて実施致します。
オペラにおけるイタリア語は、日本人にとっては一見発語しやすいと思われがちですが、正しいアクセント、言葉やフレーズの処理は決して容易ではなく、若き声楽家にとってはまだまだ研鑽を積まなければなりません。今日においてはインターネットを使って簡単に音源や映像を入手できますが、実際にイタリアを拠点に活動され、また国内外の多くのオペラ歌手や指揮者に支持されている人物からの直接の指導は、歌手や稽古ピアニストにとって非常に有益な体験となります。今回の企画を通じて多くの新進歌手はもちろん、聴講生、観客がオペラ芸術の素晴らしさを体感し、芸術文化振興の寄与につながることを目標としております。

マスタークラス受講：26名　聴講：30名　コンチェルトペラ公演来場者数：279名（11/25）、200名（11/26）
マスタークラス受講生：26名中、14名がコンチェルトペラ公演キャストに抜擢。
指揮・ピアノの高﨑三千氏、演出の唐谷裕子氏の熱のこもった指導のもと、素晴らしい公演となった。
参加者（出演者）からは「原語でオペラを一本するという事、舞台での立ち振る舞いなど、マスタークラスから公演の稽古まで細かく手厚い指導を受けられた事はとてもいい勉強になりました。」などの感想があった。
今後の課題としては、素晴らしい公演にも関わらず、他団体のオペラ公演が同時期にあったこともあり、集客が難しかった。今後は公演の時期なども配慮しながら広報活動を強化し集客につなげたい。