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美しのガラス in Venezia

ヴェネツィアで発展したガラスの技法を用い、日本人ならではの感性と高い技術力で制作された作品はヴェネツィアの人たちをも魅了致しました。現在ヴェネツィア国立東洋美術館で開催中の「Delizie di vetro 美しのガラス 伝統と創造」展では日本の形、美しいガラスの茶道具を始め印籠等東洋美術館の収蔵品と呼応した作品を新たに制作致しました。オープニングには茶会も開催、イタリア文化省の「欧州文化財の日」の公式カレンダーに掲載され、すぐに満席となり、日本文化に対する関心の高さを感じました。
又1590年に落城した八王子城趾より出土のレースガラスの壷の復元も展示され、時代を超えて西と東の文化交流の跡を辿りました。ヴェネツィアにインスパイアされた新作も驚きを持って迎えられました。

活動情報

活動ファンド 助成認定制度
申請時期 2015年度 第3回
活動地域 海外
活動ジャンル 美術
活動者名 小西 潮
活動名 美しのガラス in Venezia
活動名(ふりがな) うつくしのがらすいんべねちあ
実施時期 2015年 9月 15日 ~ 2015年 11月 29日
会場 実施場所:ヴェネツィア国立東洋美術館
所在地 :イタリア共和国 ヴェネト州 ヴェネツィア

活動完了報告

ヴェネツィア市内でも主要な美術館での展覧会でありましたので会期中5000人を超す来場者がありました。
東洋美術館館長の肝いりの展覧会ということもあり、イタリア文化省のウェブサイトや現地メデイアでも告知いただき、オープニングセレモニーにはヴェネト州美術館監督局長と東洋美術館長から招待のお客様が大きなホールにいっぱいとなりました。

日本人によるヴェネツィアンガラスの作品ではありましたが、日本の美と形を表し東洋美術館に収蔵の多くの作品とも呼応したガラス作品に、ヴェネツィアのみならず多くの国々からいらした方々から賞賛をいただきました。ムラーノ島にある多くのガラス工房の方々も来訪していただき、作家との交流も生まれ、日本人作家が制作行程のすべてをこなすということに驚かれました。またその技術の高さも評価されました。新たにヴェネツィアでの「滞在制作」という次なる計画も始まり、今後に繋がる大きな成果と考えます。

3回の茶会、2回のレクチャーもすぐに満席となり関心の高さに驚きました。現地美術学校でのレクチャーでは150人の学生と一般の方々に画像映像を用い日本のガラス制作の歴史や制作現場等の講義を致し、終了後は作家を取り囲み学生より多くの質問がありました。
茶会にはヴェネツィア大学の教授はじめ日本研究の学生さんも多く参加され、茶の湯の文化とガラスの茶道具に高い関心と評価をいただきました.

残念なことに運営面では寄付活動に充てる時間が少なかったこともあり、今回の展覧会にはご寄付をいただくことは出来ませんでした。法人3社様への訪問とお願いを致しましたが、今後のご協力には希望がありますが、今回具体的な協賛をいただけなかったことは誠に残念です。
展覧会の性質上、事業収入等は作家サイドには無く、代理人の費用負担も多いことから今後海外での作品発表には多くのご協力をいただかないと実現は難しいことと実感致しました。2年前からの計画ではありましたが、イタリア文化省から合意書が認定されましたのがその年の4月で9月開催という事務的な準備が限られる状況でした。作品準備は充分に致しておりましたので、高い評価をいただきましたが、運営的には厳しく時間さえあればという実感です。

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