私たちは、クラシック音楽を通じて、ロイヤルリゾート地「那須高原」をより多くの人たちが集う場にしていこうと、4年前に、小さな動きを起こしましたが、3回の開催で、この地に多少なりともその芽が育ってきていると感じることができるようになりました。併せて那須地方には多くのクラシック音楽ファンいることも分かり、心強く感じております。
那須高原で芽生えたクラシック音楽祭を、より太い幹にして、しっかり根が張ったものにするためには、多くの課題があることも分かってきました。一過性の実行委員会形式から、地域に根差した組織にして、財源確保することが喫緊の課題であるとの認識を持っております。先進のクラシック音楽祭の組織、取り組み事例を研究し、地元の皆さまの意見を伺い、「那須高原で本格的なクラシック音楽が気軽に楽しめるイベント」という、私どもが当初から目ざして来た目標に向かって、さらに努力していきたいと思っております。
皆さまには第4回についても、第3回同様、さらなるご支援、ご協力を賜りますよう、心からお願いいたします。
せっかく、企業メセナ協議会の「助成認定制度」を利用させていただきながら、舞台の制作のほうが想像以上に難題が多く、寄付対象企業への訪問が不調に終わったことが悔やまれる。
今回の経験を糧とし、次の企画では助成認定制度を活用できるよう、事前に想定企業からの寄付内定を取り付けることができるよう、早めに行動を起こしたいと考えている。
この「偽の女庭師」はモーツァルト作品の中でも余り知られていない未知の作品で、演奏時間も3時間を超えるためにカットし、ブッファ作品としてのコミカルな工夫を随所に入れ、プロジェクションマッピングによる映像効果を引き立たせ、お客様に楽しんでいただける要素を取り入れました。
また初々しく美しい旋律の魅力的なアリアが次々と登場する事に加え、重厚感のあるアンサンブルオペラも楽しんでいただけたと思います。
コミカルな部分では皆様からの笑いも頂戴し、あまり知られていないオペラを紹介でき、お楽しみ頂けたことはオペラファンの獲得にも繋がったと考えます。
また、若手の歌手がオペラへの情熱を示して好演してくれた事は、これからのオペラ界や当団にとっても明るい兆しとなりました。
コロナの感染拡大が収まらない状況が長く続き、ドン・アンキーゼがシングルキャストであった為、急遽リスク回避の為にカヴァーキャストを用意する事となりました。コロナ禍の対策としてカヴァーキャストの重要性も学ぶことが出来ました。
2022年「子どもと舞台芸術大博覧会 in KOFU」を開催しました。甲府市総合市民会館を全館借り切り、「舞台の森」(子どものための舞台作品25ステージ)、「あそびの森」(子どもの創造力・想像力を刺激するあそびのプログラム)、BABYの森(赤ちゃんんのためのアートスペース)、まなびの森(子どもと文化についてのシンポジウム)と、4つのジャンルに応じたプログラムを企画しました。
「経済の格差を体験の格差にしない」をモットーに、子どもの参加費を無料にしました。本ファンドの助力を得て、多くの企業や個人の方から協賛金を頂き、誰もが参加しやすい仕組みを作ることができたことは、何よりもの成果でした。
同時に多くのプログラムが、当日前に満席になるなど、コロナ禍で子どもたちが楽しめる場所が少なくなった中、本イベントへの期待の高さを感じました。
当日アンケートにも「コロナ禍でこうしたイベントはことごとく断念していた中、今日はこの作品がお気に入りの娘のため、観に来ました。大迫力の演技と楽しいお話に娘も私も夢中で観ました。貴重な体験をさせることができ、本当にうれしかったです」「コロナ禍で子どもをどこにも連れていけない夏休み。この博覧会のチラシを保育園からもらって、子どもが人形劇に行ってみたいと言ってきてみました。こんな近くで素晴らしい人形劇をみせてもらって、心が洗われるような気持がしました。なんだか涙が出てきました」などの感想が寄せられました。
当日ボランティアには150名も応募があり、その多くが高校生でした。こちらもやはり、コロナ禍で活動する場がなかった中での募集だったため、友人同士誘い合って参加する姿が多く見られました。
全体としては、2,850人の参加があり、特に乳幼児連れの親子が目立ったことは特徴的でした。
共催者の甲府市も、準備段階から広報その他の面で尽力、本イベント成功の一端を担ってくださいました。
来年度は新潟市での開催が決まっています。今後もより多くの子どもたちに文化芸術体験が届けられるよう、全国各地での開催を進めてまいります。
活動をしてみて
2年間のコロナ禍中での開催を経て、“withコロナ“が日常になった今年度の開催であったが、全体的に、粒の揃った見応えのある展覧会となったと感じている。戦争や病禍、ショッキングな事件、急速に進んだオンライン化によるコミュニケーションの変質などから、何を「Signs~きざし」として読み取り生きていくのか、それを真剣に問う作品が展示、実施されたと考える。例えば善福寺公園での野外展示作品では、ダイナミックな木材のインスタレーションが10数mにわたって展示され、その中を、小学生とのワークショップで作った衣装を着たプロのファッションモデル10人ほどがパレード、集合してポージングするなど、いくつかの企画が交差し協働した象徴的な作品が実現し、周囲を熱狂させた。まちなか展では、JR西荻窪駅での展示が定着、ギャラリーでの展示に加え、街角の空き地での茶室のインスタレーションとお茶会の点前、駅から公園への道のりにある骨董通りに10ヶ所以上展示された視点を問うインスタレーションなど、街を異化し、かつ楽しい驚きで満たす意欲的な作品が並んだ。今年度は公募により54組の参加者を選定、延べ63企画を実施したが、助成を受けたことにより制作費の補助を出すことができ、育成枠で選定した作家や遠方からの参加には追加での補助も出すことができたため、作品の充実に繋がった。
3年前から野外展の会場である善福寺公園にインフォメーションセンターを設置してきたが、今年度はその建屋も公募し、建築家により制作、機能的で親しみやすいものとなった。参加作家が輪番でインフォメーションスタッフを担当。情報を求める人だけでなく、頻繁に来ては作品の感想を話していく人、お気に入りの作品の作家と交流する人、参加型作品への参加の相談をする人などが出入りして、発信するだけの場ではなく、どのように受け止められているかを受診し、交流する場ともなった。この様子などから、展覧会を通して、地域がアートに対しての関心や理解を深めている様子がうかがえた。
近隣の小学校では、参加作家とのワークショップを全学年で実施した。この小学校では10数年間、ワークショップや鑑賞授業を行っているが、今年度は初めて卒業生からの応募があり、作品展示に至った。教育とは長い時間と持続性が必要だと改めて感じ、当展の事務局が長年考えている「人の活性化」が機能していると確信することができた。
また、武蔵野大学、武蔵野美術大学、東京女子大学、青山学院大学などが授業の一環として参加、企画、制作、作品展示などが行われているが、今年度は早稲田大学の建築学科の授業テーマとして、当展会場を敷地とした新たな表現の提案などもあり、近隣の教育機関との連携も深めている。