本活動においては大阪市の中心部、淀屋橋にある財界のサロン「大阪倶楽部」でのマンスリーコンサートを実施した。18世紀音楽の普及啓もうを大きな目的とし、バロック時代や古典派の作品を中心に、すそ野を広げるためにスタンダードジャズとシャンソンも取り上げた。
5月に予定していた公演は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。6月より活動を再開し、高田泰治のチェンバロ・リサイタル(※2020年3月の延期公演)とバッハやテレマンの協奏曲を取り上げた公演を実施した。9月公演では近代フランス音楽とシャンソンを、12月公演では毎年定番となっている高田泰治リサイタル「バッハ作曲ゴルトベルク変奏曲」をそれぞれ実施した。12月末にはクリスマス・コンサートを予定していたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴い中止となった。1月には延原武春オーボエ生活60周年記念公演としてピアニスト小林道夫氏との共演で歌曲の公演を、2月はドヴォルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」とスタンダードジャズを取り上げた。3月は高田泰治のチェンバロ・リサイタルを実施した。
コロナ禍での公演でしたが、出演者、スタッフはPCR検査を受けて臨み、観客からも感染者が出なかった事で、公演は成功であったと思います。
杉並区民による合唱団及び杉並区立第十小学校の児童による児童合唱、ソリストが一緒にオペラ創りに参加できたことは、「様々な年代の人々がオペラ創りを通してオペラへの関心を深め裾野を広げ、地域における文化芸術活動に貢献する」という当初の目的が達成できたと思います。
この活動を引き続き続けてゆきたいと思っています。
活動をしてみて
本事業では大阪市中央公会堂と東京文化会館での定期演奏会、計8公演を実施した。4月の公演は大阪・東京共に新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止・延期となった。6月より活動を再開し、7月には大阪市中央公会堂での公演を実施し、ベートーヴェン作曲交響曲第1番と第2番を取り上げた。感染症対策のために編成を極限まで縮小した公演となったが、ベートーヴェンが貴族の邸宅で開いたとされる試演会を再現するというコンセプトを持たせて芸術性を担保した。7月末の東京公演は新型コロナウイルス再拡大に伴い延期。8月には大阪市中央公会堂で、7月と同様「貴族の邸宅での試演会の再現」というコンセプトでベートーヴェンの交響曲第3番・第4番を、10月にも同様の形で交響曲第7番・第8番を取り上げた。11月には東京で7月公演の延期公演を実施。ベートーヴェンのピアノソナタを18世紀当時のオリジナルのフォルテピアノで演奏した。また、11月には大阪市中央公会堂で前述のコンセプトを拡張した形で「第九」を取り上げた。翌年1月には延原武春オーボエ生活60周年記念公演として大阪市中央公会堂でモーツァルトとハイドンのオーボエ協奏曲などを、東京文化会館でピアニスト小林道夫氏との共演で歌曲を取り上げた。