楽団に対する支援が所得税の控除にもつながるという事で、大変喜ばれた。幸いインターネットにより支援の申込みにも抵抗がなかった方だったので、スムーズにいったが、やはり個人として支援の内諾をいただいても、こちらのインターネットからお申し込みくださいというのは、なかなかハードルが高い。
また常々ではあるが、資金を集めるという方法に対して、本当に勉強不足であるという事を痛感している。
例年より規模を縮小しての開催となったオールピスト東京2015でしたが、海外から駆けつけてくださったアーティストやキュレーターの方々も多く、これからの活動に繋がる文化芸術交流の機会に多く恵まれる結果となりました。それにより、アーティストと観客との間の垣根を取り払うフラットな場という、オールピストの目指す形の映像祭を強くアピールできました。また、野外イベント(ヴィデオアート・プロムナード)などを通して、新たな映像体験の可能性を観客と共に経験できたことも大きな収穫です。
HAPSのオフィスが立地する六原、元小学校の教室をアーティストのスタジオとして提供いただいている新道は、京都市内でも特に高齢化が進んでいる地域です。そのため、若いアーティストが町内で活動する事で生まれる活気が歓迎されています。HAPSでは、元新道小学校のスタジオ運営や物件マッチング事業により、京都に住まい制作活動に専念できるアーティストを増やし、キュレーター招聘事業で彼らの活動を発信するためのネットワークを構築しながら、同時に地域住民との交流の場をつくってきました。アーティストにとっても、周囲のコミュニティでの自分の役割を認識することで、より広く社会について思考しつつ自らの制作に向かうことが可能となります。今後も、アーティストが京都で「居住」、「制作」、「発表」を行うための環境を整備し、それらを促すため、継続的かつ持続可能性のある活動を目指します。
事業の3年目が終了した。今年度は過去の活動で得たネットワークを生かし、関係性を深めながら、地域でのプロジェクトや新規の相談窓口の準備を行った。文化芸術の力を活用し共生社会を目指すための「基盤」を丁寧につくり、実践者の活動をサポートする体制が少しずつ拡充してきた。人材育成事業は、次年度以降行う予定である。次年度以降は今年度の取組みを踏まえ、相談窓口の始動を含め、アートと社会をつなぐより具体的な支援活動に取組む。
SOMPOアート・ファンドのネットワークミーティングでは、活動地域と地道に関係性を築きながら活動をしている諸団体と直接顔をあわせ、交流をはかる機会をいただき、新たなネットワークを構築することができた。また、SOMPOアート・ファンド助成は使途の規定が柔軟であるため、実際に事業を進める中で生まれた気づきを生かし、改善点を検討し、内容に反映させながら進めることができた。
活動をしてみて
公演の立ち上げに際して、企業からの支援ということで、企業メセナ協議会の寄付制度をご説明したところ、ぜひ活用してみようと言う事となり、今回活動申請を行なった。
しかし、実際のところインターネットからの支援の申し込み方法をお伝えするものの、インターネットを普段よりあまり使用していない年配者にとって企業メセナのウェブサイトからの申し込みのハードルは高く、残念ながらこの制度を利用していただけなかった。
連日の多忙な仕事と人員もぎりぎりのところで運営されている中小企業にとって、サイトから支援の申し込みをしなければいけないと言うのは、思いのほか負担であることを実感した。