ご来場頂いたお客様のアンケートには「幻想的なものと歌舞伎調の趣の違う二作品で楽しめました」、「日本のオペラを初めて見ましたが新鮮で面白かったです」といった感想を頂き、またご来場頂いた音楽評論家の方からも『今回は歌手たちが、歌も演技も非常に巧かったので、その面白さがいっそう印象に残る。』『関西歌劇団が総力を挙げた「縁の2作」の同時再演、大いに意義のある企画であり、上演だったことは疑いない。』と大変ご高評を頂きました。
展覧会にご来場頂いたお客様のアンケートでは「地元でこの様な美術展が開催されてとても嬉しい」、「建物とアートの両方が楽しめた」といった感想を頂き、満足度は「とてもよかった」と「よかった」を合わせると90%、ワークショップを始めとした関連プログラムにご参加いただいたお客様のアンケートでは、「なかなかできない体験ができてよかった」、「キュレーターの熱い語りが良かった」、「現代アートを知る機会となり、子どもの教育に良かった」といった感想を頂き、大変好評であったと考えております。
若手歌手の成果発表にも関わらず、沢山のお客様にご来場いただき、貴重な助成のご支援を得られました事に、心より感謝する次第です。
今回の貴重な経験を糧により一層の芸術性の向上とオペラ芸術文化の普及に努めて参る次第です。
今回は野外展の公募においては、今までで最多の応募があり、また最も質の高いプランが揃い、助成を受けたことで、その中から最多の作品を選択し、それぞれに作品制作の補助金を出すことができた。そのため近年では最も見応えのある展覧会となったという評価を得た。さらに助成により、事前のワークショップにより作家の作品に関与したり、身体表現作品に当日の参加することで身体性やコミュニケーションに関しての問題意識を共有したり、参加型プロジェクトによって新しい地域のつながりを実感したりなど、鑑賞するだけでなく参加し実際に体験することで起こる、アートショックといった効果を提供することができた。
またまちなかでは、前回までの1箇所での公演ではなく、助成を受けて会場費とすることができたため、数カ所の新たな場所での公演を行ったことで、まちの中にアートの地図の広がりを感じさせることができたと考える。さらにトンガ、韓国、フランスなど様々な地域からの参加者があり、異文化の交流や次回につながる新たな可能性を拓く事ができた。
当展は17年間の継続により、開催による祝祭性や楽しさにおいては、大きな信頼と協力を地域から得ている。地域の小学校や団体とも連携し、地元住民が集う公園やまちを舞台としており、その側面では極めて地域性の高いイベントとも言える。と同時に、前回からはっきりとしたテーマを掲げ、国内外に向けアート色の濃いメッセージを発信し、それに応える形で応募者が増え、質的にも高い作品が揃ってきている。さらに今年のテーマ「不在」は、詩情や個的な感情に届き、また解釈を広く取ることで社会的な事項にも結びつき、大きく展開する事ができた言葉だった。当展は、このように地域の独自性とアートという普遍的な言語の融合により、様々な年齢や境遇の人々、またオリンピックを契機に東京に関心を持つ国内外の人々に、西荻というまちの楽しさやそれを享受する事での心の豊かさ、アートによる視点の変化やその驚き、社会の問題への気づきなどをアピールする事ができたと考える。
観客・参加者の反応、アンケート結果等
当展は今回で17回目の開催となり、会場の善福寺公園や西荻のまちなかでは、「今年もアートの季節が始まった」という声を、現場での作品設置中から会期中にかけていくつも聞いた。公園ではじっくりと作品を鑑賞する姿が、幅広い年齢で見受けられ、参加者の知り合いや近隣住民だけでなく、アートに関心のある層や研究者にも関心を持たれてきていると感じる。例えばツイッターで「毎年11月開催の、作家招致と地域発信型の表現活動を軸に展開される芸術祭的なアートイベント。野外展示、滞在制作、パフォオーマンス、情報発信や啓蒙活動、そして運営。様々な試行の場として、表現者なら見逃せない様々が詰まっている。」という投稿もあり、一定の評価があったことを感じた。また会期終了後に、保育園児からの「妖精のおうち(宮嵜浩作品)がなくなっちゃった!」という声もあり、本当に様々な層に届いているという実感を持つことができた。
活動をしてみて
当展は今回で16回目の開催となり、善福寺公園の秋の恒例の行事として定着してきている。作品設置時等にも、作家に作品の意図を質問したり、感想や励ましの声をかけたり、という例が多数あった。また期間中、参加型の作品には老若男女問わず様々な人が参加して楽しむ様子が見られ、また事前WSによる作品には、参加した児童や住民が多数訪れて鑑賞者の幅を広げ、「トロールの森に参加したおかげで濃く充実した日々が得られた」などの声があった。
まちなか企画は5年目となるが、児童の作品やプロのダンス公演、まちの案内所まで幅広く、新しい観客を集め、好評だった。児童作品設置店舗からは、「毎年続けるということが良い」「年々拡大しているのがすばらしい」などの感想をいただいた。また、SNSの活用により、たくさんの方から、写真やコメントでの紹介があった。「西荻窪でこんな面白いことをしている」「野外アートの作品によって日常がアートに見え、その体験が面白い」など、アート愛好者だけではなく、アートがよくわからないという層にも、浸透してきていると考える。