* 『なぜ ヘカベ』『戦場のような女』等で、マテイ・ヴィスニユック作品を手がけ、評価
を得てきた江原早哉香が演出を行い、劇団の創造活動の先端を担う俳優、世界で活躍する
アーティストが取り組んだ。これまでマテイ作品を5作品上演してきた劇団にとって、
新たなマテイ・ヴィスニユック上演の可能性を示す公演となった。
* この作品を通して観客は、この劇場で上演された空間は、決してユーゴスラビアを含めた
海外の国々だけの問題ではなく、現代の私たちにとっても、異質者や多様性を排除し、
経済優先の社会のなかで、私たちが見落としがちな、人間の魂の叫びに思いをめぐらす
体験となったのではないかと思う。このことは、今の日本の社会や教育の現場で抱えてい
る差別や格差の問題に 目を向けるきっかけとなったのではないかと考える。
* 今まで取り組んできたマスクによる表現に加え、エリック・ドゥニオーは糸で吊られた
パペットを提案、死者の姿や、地中からの叫びを、この人形を操る俳優が表現。
俳優たちは、身体による新たな集団の動きを発見すると共に、観客にとっても現代劇の
新たな可能性と劇場の広がりを発見し、享受する機会となった。
分野別フェスティバルは,昨年度に引き続き,民謡民舞など8分野の舞台系フェスティバルを県内8地域で開催しました。
各会場とも,多くの県民の皆様に御参加,御来場いただき,地域における文化活動の活性化を図ることができました。
今後も,この「けんみん文化祭ひろしま」が更に充実・発展し,本県における文化振興に大きく寄与するものとなるよう努めてまいります。
今回で通算13回目となりました「東京・春・音楽祭 -東京のオペラの森2017-」は、皆様のお陰をもちまして、全日程を無事終えることができました。
本年は大型公演として、“東京春祭ワーグナー・シリーズ”にて『ニーベルングの指環』の最終章《神々の黄昏》を上演したほか、今年生誕220年をむかえたシューベルトの《ミサ曲 第6番》を取り上げた“東京春祭 合唱の芸術シリーズ”や、傑作オペラの名アリアで音楽祭のフィナーレを飾った「スペシャル・ガラ・コンサート」、そして「《ロマン派》~近代に生きた芸術家たち」というテーマでお届けした“東京春祭マラソン・コンサート”などを実施いたしました。
これらに加え、東京藝術大学奏楽堂での「ショパン:ピアノ協奏曲(室内楽版)」演奏会や、音楽祭恒例の東京春祭チェンバー・オーケストラ、“歌曲シリーズ”、“《24の前奏曲》シリーズ”、また斬新な企画で話題を呼んだ“東京春祭ディスカヴァリー・シリーズ”や“ベンジャミン・ブリテンの世界”などにおいて、一流の音楽家が渾身の演奏を披露いたしました。
音楽祭のもうひとつの顔である“ミュージアム・コンサート”は、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館の5会場で、創意あふれるプログラムをお楽しみいただきました。
そのほかにも、音楽祭の開幕を告げるプレ・コンサート「夜の音めぐり」や、「桜の街の音楽会」、「東京春祭 for Kids」、「〈ナイトミュージアム〉コンサート」、「指揮者はあなた! Conduct Us in 上野公園」、マラソン・コンサートのライブ・ストリーミング配信といった多彩な企画を通して、ひとりでも多くの方に音楽の魅力をお伝えできるよう努めました。
「東京・春・音楽祭 -東京のオペラの森-」は、上野、ひいては東京の春を盛り上げていけるイベントになれるよう尽力してまいりますので、今後とも変わらぬお力添えをたまわりますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、ご来場いただきました皆様、音楽祭をご支援くださいました関係者の方々に心より御礼申し上げます。
県内の文化振興に寄与できていると感じており,今後も継続していきたいと思っております。
活動をしてみて
「大分アジア彫刻展」は、大分県豊後大野市出身の彫塑家 朝倉文夫を顕彰して大分県と豊後大野市が開催する、アジアの新進彫刻家の登竜門と位置づけられる国際公募展です。
ビエンナーレ(2年に1度)で開催を続け、今回で13回目を迎えました。アジア15カ国から前回を大きく上回る411点の作品を応募いただき、平成28年10月8日から開催した本展は盛況のうちに会期を終えることができました。会期中には、市内の小中学生を本展会場と朝倉文雄記念館に招待したり、国内外の受賞作家を招聘し、トークイベントを県内大学で開催するなど、幅広い世代に本彫刻展に注目いただけたと思います。企業メセナ協議会様をはじめ、多くの方のご支援のもと、開催できましたことを、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。