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活動者の声

響きあうアート宗像

活動期間2023年 4月 1日 ~ 2024年 3月 24日

活動をしてみて

芸術祭「響きあうアート宗像」では、歴史ある建物と町並みと一体となった作品群と訪れた人の心とが響きあい、各々に感動の記憶を残すことができたことから、次回を期待する声を耳にします。今年度はその実績を振り返り、出展作品と宗像の精神性についてより深く学び、今後の土台固めと方向性を強固なものとし、そのことにより、次年度は宗像の精神性と芸術の関わりをもって、県外や海外に芸術のある大島の魅力を発信し、一度は訪れてみたい島、観てみたい芸術祭を目指します。
課題としては、予算集めは厳しく、会場案内のサイン等が不十分だったこと、また、事業の規模に対して実行委員、ボランティアの人手不足だったことが挙げられる。

アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC) ジャパンプログラム 2021

活動期間2020年 9月 1日 ~ 2024年 5月 10日

活動をしてみて

2021年も新型コロナウイルスの流行の影響を大きく受けた年となりましたが、ワクチンの接種が進み、社会が徐々にウイルスとの共存の道を歩き始め、「ニューノーマル」な社会生活へと移行を始めました。国際渡航の制限も2022年より段階的に解除され始め、ACCの主たるグラントプログラム事業の実施も再開することが出来ました。

ニューヨークフェローシップの三野新氏は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)の公共図書館やアーカイブでエドワード・スタイケンのリサーチを行いながら、ニューヨークの美術館や展覧会、劇場を訪れ、ワークショップやパフォーマンスに参加しました。その中で、地域で社会的・政治的問題に関わる人々が真摯にアート作品を制作していることに衝撃を受けたと言います。 「渡航前は、自分の作品のテーマを模索していましたが、最も重要なテーマは、自分が当事者であるコミュニティ、人種特性、国に関する問題であることに気づいた。今回のフェローシップは、今後の日本でのアート活動について考える機会となった」と語っています。

同じくニューヨークフェローシップの田中みゆき氏は、ニューヨークをはじめ、シカゴ、ワシントンD.C.、サンフランシスコなどの都市で、アートにおけるアクセシビリティとインクルーシビリティについて研究しました。また、多くの講演会やシンポジウム、研修会に参加し、同じ関心を持つ多くのアーティストや実践者とアートをもっと身近なものにするにはどうしたらいいか、その過程で何を考えるべきか、どのように人々と関わっていくべきかについて意見を交換しました。 「フェローシップのおかげで、研究テーマだけでなく、アートの鑑賞や発表全般において、私の視点が変わりました。アートの中にある政治性、制度的抑圧、社会構造をより意識するようになり、それは日本にいたらできなかったことです」と語っています。

ACCのフェローシッププログラムは作品制作といった成果物を前提とせず、自身のリサーチのためだけの海外での滞在の機会を提供しています。アーティストが異文化の中に実際に身を置き、現地の人々と交流しながらのリサーチに集中することによって、自身の視点や思考に大きな変化を起こすーそれがすなわちグローバルな相互理解につながるのだということが、両氏のコメントに表れていると思います。

この期間を通して、非対面のコミュニケーションツールが大きく発展、普及し、対面でなくても交流を図ることが出来るようになりました。しかしながら、実際に対面での交流が再開されると、対面でのコミュニケーションによって得られる情報の量や速度、そこから生み出されていく新たな出会いや機会の多さに大きな差があり、その大切さに改めて気づかされました。その意味で、グランティの渡航や支援者を含めた交流が可能となったことは大変喜ばしいことで、今後も非対面の利便性を活用しつつ、対面でのコミュニケーションによるエンゲージメントの向上につなげていきたいと考えています。

ロシアによるウクライナ侵攻など、国際情勢が不安定さを増す中、ACCで行ってきたアーティストや研究者、アートの専門家に国際文化交流の機会を提供する事業とともに、国際文化交流の重要性を人々によびかける活動にもさらに重点を置いて続けていくことが、調和のとれた平和な社会の創造に寄与するために必要なのであると感じています。

NMWA日本委員会(National Museum of the Women in the Arts)

活動期間2021年 3月 1日 ~ 2024年 4月 15日

活動をしてみて

(1)日本の現代女性作家の声を発信
DC展示オープニングに500人以上のゲストが集まり、4日足らずで800人以上の人たちに長谷川氏の作品を紹介できた。展覧会は8月11日まで続く。

今回の展覧会は、コロナ後の社会を人種問題、科学、自然破壊、アイデンティティー等というテーマから捉えるという課題だったために、展示作品も深刻なものが多かった。長谷川氏は「同性のカップルにも子供を産む権利はあるか?」「その是非は一体誰が決めるのか?政府、学者、当事者?」という課題を、生命科学及び倫理の面からユーモアも交えた彼女の代表作を発表。反響は大きく、日本で朝日新聞(以下添付)、アート系のメディアのみならず、女性誌(Harper's Bazaar誌)で取り上げられ、さらに英国ガーディアン紙(以下添付)、科学系メディア(Discovery)等でも紹介される予定。生命科学、倫理を作品に取り入れた、新しいタイプの日本の現代女性作家を世界に紹介できた。
https://www.theguardian.com/artanddesign/2024/apr/22/new-worlds-women-to-watch-art-exhibition
https://www.washingtonpost.com/dc-md-va/2024/05/22/new-worlds-women-to-watch-nmwa/
https://www.asahi.com/articles/DA3S15925591.html

(2)日本の女性作家がクォリティーの高い米国美術館で作品を展示
NMWAは、所蔵品のクォリティーの高さ、また秀逸なキュレーションで知られている。長谷川氏も「どの作品も女性が作ったものと言われなければ分からないくらい、クォリティーの高い作品を収蔵している美術館。自分の作品もここで展示された時に胸がいっぱいになった。また、過去の女性作家たちの苦労を思うと涙が出た」と語っていた。今回の実績を踏まえ、今後も優秀な日本人女性作家にもNMWAで作品を発表する機会を継続して与えていきたい。(報告画像4)

(3)アートを通したダイレクトな国際交流
ジャパン・ソサエティーを始めトークイベントが多く、長谷川氏も自分から作品について語る機会が多々会った。他国の人からのポジティブでオープンな感想や異論を聞き、視野が広がり、また世界でやっていく自信に繋がったと語っていた。

(4)日本のスポンサー企業がアートを通したフィランソロピーの意義を理解
多くのスポンサーがNMWAを訪れるのは初めてで、美術館の規模、作品のクォリティーの高さに驚いていた。40年間ジェンダー平等と多様性を訴え続けた美術館にて日本人の女性作家が堂々と展示しているのを見て、SONY、MUFG、大和証券グループの専務・常務クラス役員が「サポートできたことを本当に誇りに思います」とそれぞれ感想を書いてくださった。

彼らが帰国して社内で話したり、社内誌に取り上げたりすることにより、より多くの人たちにアートを通した気づきが生まれることを期待する。

(5)日本の企業、日本のジェンダー平等に対するスタンスを海外で表明
合計8つの日本企業、非営利団体の名前が展覧会の謝辞に並んだ。ジェンダーランキングでは残念ながら日本は未だ146カ国中119位。特にアメリカに拠点を持つ企業は現地のスタッフをオープニングに参加させていた。多様性に対する日本側の前向きなスタンスを、海外でも感じてもらえたはず。

(5)今後への布石
NMWAの各地に広がる委員会は、The 7th Women to Watch 2024に向けて3年間それぞれの地域でアートを通して多様性を考えるイベントを催してきた。日本委員会も東京で女性作家の展覧会、パネル・ディスカッション、アート界のジェンダー・サーベイ、ガラ等を主催した。The 7th Women to Watch 2024展覧会は3年に及ぶNMWAの活動の集大成で、The 8th Women to Watchに向けての布石と言えるであろう。

最後に。。。
「委員会がこれだけサポートしてくれたおかげで、個人的に赤字が出なかった。海外展示で赤字を出さなかったのはこれが初めて。支援の厚さに感謝しかない。また、自分の作品は売れないと思っていたが、初めてアメリカで2人も買いたいというコレクターが出た。海外に出ることにより自信がついた」と作家の長谷川愛氏が言ってくれたのは嬉しかった。

この3年間本当に大変だったいうのが実感。委員全員アート業界内部の人間でなく、欧米式に仕事をしながらのフィランソロピー。特に国内展覧会は苦労した。アート業界からも「スポンサーとして大企業を巻き込むなんて無理」「DCの女性だけの美術館なんて聞いたことがない」「結果的に作家を一人選ぶただの海外のコンペ」と最初は一蹴されていた。また3年間で50%も円が下落していく中で、帳簿を見ながら資金繰りにあくせくしていた時期もあった。

しかし今回はガラを行い、多くの個人の方々にも初めてミッションをアピールできた。地道に40年間アートを通してジェンダー平等を訴えてきた米国NMWAの実績、ミッションを信じていたからだと思う。今後はもっと若い人たちにも入ってもらい、彼ら、彼女たちに世の中にジェンダー平等・多様性という言葉が実際になくなるまでこの活動を続けていってほしい。

PANCETTA LAB 2024 IN KYOTO

活動期間2022年 9月 1日 ~ 2024年 3月 31日

活動をしてみて

PANCETTAとして初の京都公演「PAETTA LAB 2024 IN KYOTO」はロームシアター京都×京都芸術センター U35創造支援プログラム「KIPPU」の企画として、京都芸術センターに滞在して創作を行い、ロームシアター京都ノースホールにて作品を上演した。
本企画では、事前に脚本を用意せず、京都でのフィールドワークを重ね、感じたことを元に作品を創作。稽古場を開放し、何かが生まれる瞬間の面白さを体験できるように創作過程を共有しながら、作品を生み出し、約1ヶ月の創作期間を経て出来上がった作品を、生演奏とともに上演した。当初、本企画は申請した助成金の採択にいたらず深刻な資金難にあったが、助成認定制度を利用して企業からも寄付金を得られ、また団体として初の試みであるクラウドファンディングに挑戦し目標金額を達成することで、今後の地方展開の第一歩として公演を成功させることができた。LABの創作体系は今後も継続的に行い、本企画で得られた経験をもとに今後も全国でLAB企画を展開し、PANCETTAの作品に込められている「生きることを面白がる」ことを社会に伝えていきたい。

第22回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園)

活動期間2023年 4月 1日 ~ 2024年 3月 31日

活動をしてみて

今大会から、選手入場の際に1チームごとに舞台袖からステージに向かって入場するように演出を変更しました。出
場した高校生たちは、最初こそ戸惑っているようでしたが、練習を重ね、本番では全チームが元気に笑顔で入場して
いました。
例年同様、舞台正面に200インチの巨大スクリーンを設置し、大画面で映像を投影したことで臨場感のある舞台演出ができたと感じております。各チームによるステージ、ランウェイでのウォーキングもそれぞれ衣装にあわせたパフォーマンスをしており、審査員・観客の皆様によくPRできていました。最終審査会終了後は、毎年好評な出場者交流会を開催し、審査員から衣装のアドバイスをいただいたり、出場者同士で記念撮影している姿も見られました。

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